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病院など医療機関の経営改善に取り組む前に。課題と戦略について。

病院など医療機関が経営難・赤字となってしまう原因とは?

経営改善に取り組むにあたり、
・一般的な医療コンサルティング会社が行うアプローチ
・B&Cメディカルが行う経営改善の取り組み・進め方
について解説しています。

患者満足度に着目し、病院経営の黒字化と安定化を促すアプローチとは。

経営難・赤字の原因とは?

2018年度の病院経営定期調査(2019.1発表/日本病院会・全日本病院協会・日本医療法人協会)によると、18年度改定の後、病院の収益は増加したがコストがそれを上回って増加し赤字幅が拡大していることが分かりました。

1,111病院を対象にした調査「2018年度診療報酬改定前後の病院経営の動向」では、収益や患者単価は改定後にアップしているものの、これを上回ってコストが増加しています。
100床当たりの赤字幅は、改定前は「経常利益ベースでマイナス684万円、医業利益ベースでマイナス1265万円」だったのに対し、改定後は「経常利益ベースでマイナス731万円、医業利益ベースでマイナス1380万円」と悪化しています。

「病院の経営状況について」(2017.12発表/独立行政法人福祉医療機構)によると、2016年では一般病院の41.2%が赤字経営であることが報告されています。

一般病院の赤字病院割合
2012年・・・28.1%
2013年・・・35.3%
2014年・・・40.7%
2015年・・・39.6%
2016年・・・41.2%

このように一般病院の赤字病院割合は増加傾向にあります。
金融機関からの借入れを受けられず、経営難に陥っている医療機関も少なくありません。

医療機関の破綻は、地域の存続に関わる重要な課題です。
赤字解消に向けた病院経営の取組みは不可欠と言えます。

病院の経営が赤字になる背景にはいくつかの原因が考えられます。

国の医療政策

医療報酬の設定や制度など、病院経営の現実に則さない施策が多い点で、赤字化を増大させる要因を生んでいることは否めません。

コストの増大

医業コストが増加する要因として、影響を及ぼしているのが人件費です。
近年の診療報酬改定により、重症者等への対応、多職種連携の強化、医療事務作業・看護補助の加算など従事者の確保への対応により人件費が増加しています。
離職率の高さが、採用コストを押し上げ赤字を生む要因になっています。

継続患者の減少

新患は、診察カードの発行やカルテの作成、問診時間がかかるなど、継続患者よりもコストを要します。
そのため、継続患者の割合が下がると全体のコストは増加します。

その他にも、赤字の要因は考えられます。
国の医療政策が短期的に変わるとは考えにくく、そうするとまずは自助努力による効率性の高い病院経営への変革が求められます。

改善点の分析、課題、戦略について

医療コンサルなどのコンサルティング会社は、赤字解消に向けたアプローチとして以下のような取組みを行われます。

コスト削減

医業コストの内訳で大きなウエイトを占めるのが人件費です。
人員削減、不採算科目の撤退、資材の仕入れ単価の見直しなど、コストを削減することによる黒字化です。
収益が安定している場合には、効果が期待できる施策と言えます。

統合

赤字の病院と黒字の出ている病院とを統合する経営統合です。
規模のメリットを生かして効率化を進め赤字を解消する取組みです。
病院数が減少すれば、病院の稼働率が向上するといった発想です。

これらの取組みは短期的に効果を出すための取組みと言えます。
しかしながら、中長期的な視点で見ると効果は一時的と言えます。

なぜなら、コストカットは協力会社や現場スタッフのモチベーションを下げ、協力体制を弱くします。
病院の経営統合は、行きつけの病院の廃業を伴うこともあり、必ずしも患者さんにとってメリットのある対策とは言えません。

いずれにしても、医師を含めた現場スタッフのモチベーションの低下を招きます。

病院経営を黒字化・安定化させるアプローチとは

医療は現場スタッフによって提供される人的サービスです。
そのため、現場スタッフのモチベーションの低下は、そのまま商品力の低下を意味します。

それに対し、患者満足度に着目し、病院経営の黒字化と安定化を促すアプローチがあります。
患者さんの満足度を上げ、継続受診の増加に直結させようという取組みです。

ライフタイムバリュー:顧客生涯価値

マーケティング用語で、「ライフタイムバリュー」という言葉があります。
これは、長期的に一人の顧客から得られる利益を指標化したもので、「顧客生涯価値」とも言われます。
自社の商品に対して愛着度の高い顧客(愛用者)になってもらえれば、長期にわたってリピート購入が期待できます。
企業が継続的に発展していくためには、顧客満足度を継続的に高め「ライフタイムバリューの高い顧客」を獲得していくことが重要になります。

医療機関においても同様です。
満足度が高く継続受診する患者さんを増やし、ライフタイムバリューを高めることが収益の安定と病院経営の持続を実現させます。

患者満足とは

患者満足とは医療機関から提供されるサービス全般に対する患者の満足のことです。
患者満足度は、医療機関への「期待」と、提供されたサービスなどによって知覚された「成果」との相関と言えます。
満足か不満かは、患者さんが抱いていた「期待」に対し、提供されたサービスを患者さんがどのように感じたかによって決まります。

満足度の高い患者さんは、次回も受診する可能性が高くなるとともに、その評判を家族や友人に伝えてくれる可能性もあります。
一方、不満を抱いた患者さんは、他の医療機関へ移ったり、ネガティブな評判を他者へ伝えたりすることとなります。
したがって、患者満足度が低ければ、患者さんの維持は難しく、経営の安定はおぼつきません。

患者さんの満足度構造の中で、「医師の説明のわかりやすさ」「医師の聞く態度」「受付や看護師の対応」「病気に対する不安や悩みの軽減」といった因子は、患者対応を改善することで向上します。

その結果、病院への愛着が高まり、「継続受診」や「知人・友人への紹介」が期待できるようになります。

患者満足の向上により、継続受診する患者さんが増え、口コミにより新患をよぶことになれば、患者さんが増加し、収益の増大につながっていきます。
また、良好なコミュニケーションによって高い満足度が獲得されれば、医療訴訟のリスクが減少し利益にプラスに働きます。

つまり、「患者満足度」を改善しようとする場合には、まずは医師を含むスタッフと患者さんとのコミュニケーションの向上から着手することが重要なのです。

経営改善の取り組み・進め方

では、患者さんの満足度を上げ、継続受診の増加に直結させようという取組みとはどういうものか具体的に説明します。

先述のとおり、患者満足の向上には、スタッフと患者さんとのコミュニケーションの向上が不可決です。
しかし、医療の現場は既に業務過多の状態が続き、これ以上現場スタッフに負荷は掛けられません。
そうすると、コミュニケーションの向上といっても、内発的な(自発的な)モチベーションによって、それを実現していく施策が求められます。

言い換えれば「やらされている」のではなく、「やりたいからやる」といったスタッフの能動的な取組みです。

人は誰しも自己実現したいという欲求を持っています。
今いる環境、つまり今勤務している職場で自己実現できることは、実はとても幸せなことであり、やりがいも生まれます。

自己実現欲求をモチベーションに転化させる取組みについて、詳しくはこちらをご覧ください。
離職率を下げよう!看護師の悩みを解決し、モチベーションをアップするポイントとは

具体的な取組みとしては以下のような流れ(PDCA)が有効です。

1.患者満足度調査の実施

現状の患者さんの満足状況を把握します。
不満要因や上げるべき満足要因を明らかにします。

2.目指すべき病院の姿(ビジョン)の設定

スタッフのモチベーションを上げる重要なプロセスです。
なぜ、患者さんとのコミュニケーションを向上させる必要があるのか、その必然性を共有します。

3.院内施策の実施

患者満足の向上に向けて、院内スタッフで取り組める施策を実施します。
できるだけ自主的な取り組みになるよう、工夫が必要です。

4.院外広報の実施

病院への正しい認識を院外に形成する必要があります。
イメージアップを狙った広報活動では、患者さんの期待値ばかりが高まり実態とのギャップが不満を高めます。
ホームページやモバイルサイトの印象は、初診前の期待を形成します。
病院がどういう理念を持ち、どういうサービスを目指している医療機関なのかを真摯に伝える努力が必要です。

スタッフ主導で病院価値の向上を進める美濃市立美濃病院

岐阜阜県の中濃地域に位置し、美濃市が運営する美濃市立美濃病院は、医師数は常勤10名、診療科数は11科と⼩規模でありながら、地域の医療機関と連携しコンパクトで機能的な医療を⾏っている病院です。
経営の健全性と、地域医療の確保への役割が評価され、「平成29年度自治体立優良病院総務大臣賞」を受賞している公立病院です。

美濃病院では快適な医療環境の提供に向け、病院スタッフ主導の院内施策を推し進めています。

  • 中心スタッフによる、独自価値の明確化と病院ビジョンの設定
  • スタッフが講師となり、病院ビジョンを全従業員と共有するグループ学習会の実施
  • 院内課題をスタッフが主体的に検討し解決に向けた施策の実施

これらの取組みを通じてスタッフのモチベーションが向上し、離職率の改善、患者満足の向上が図られています。

病院の経営改善ならB&Cメディカルへ

B&Cメディカルでは、医療機関の課題に応じて、個別に解決の糸口を探ります。
スタッフのモチベーションを高め、患者満足の高い医療機関へと経営改善を実現させます。
詳しい取組みに関しては、サービス内容をご覧ください。

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