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病院・クリニックなど医療スタッフの意識改革と組織改革の進め方。成功事例を交えて解説。

カテゴリー: コンサルティング モチベーションアップ 従業員満足度・意識調査 意識改革 経営支援 ブログ

病院・クリニックなど医療機関における意識改革と組織改革の進め方について。

スタッフの内発的なモチベーションを促し、円滑な多職種の連携、スタッフ間の良好なコミュニケーションを生み出す意識改革と組織改革とはどのようなものでしょうか。

・院内で組織改革を進める場合
・組織改革をコンサルティング会社に依頼する場合
役職別に具体的に説明していきます。

組織改革の進め方とその課題

大規模の病院でも小規模のクリニックでも、多くの病院で「組織改革」が課題になっています。

  • 部門間のコミュニケーションが円滑に取れない
  • スタッフ同士のコミュニケーション不足で無駄な業務やコストが増える
  • 多職種間の連携不足で患者さんからクレームを受けることがある
  • 新しく入職した新人スタッフが日々の業務に追われ周囲に配慮できない
  • そもそも他の部門と連携を取ろうとするスタッフがいない
  • スタッフのコミュニケーションスキルが低い

スタッフ同士の連携、多職種間のコミュニケーションが良好に図られていない状態では、患者さんが受ける印象は悪くなります。
当然のこととして地域の評判も下がります。

では、どうすれば院内に良好なコミュニケーションが生まれ、患者さんの満足に足るサービスが提供できる医療機関になることができるのでしょう。

スタッフの意識改革や院内の組織改革を進めようとした際、いくつかの方法が考えられます。
院内だけで進める。または、コンサルティング会社に依頼するのが一般的です。

院内で組織改革を進める場合

院内だけで意識改革や組織改革を進める際は、書籍などを参考に進めることになります。
組織改革に関する書籍は、企業向けに書かれたものが多く、医療機関に応用できないのが実情です。
専門職が集まる医療機関における組織改革は、企業とは異なるアプローチが必要になります。

それと、院内には医療の専門家はいても、人事や組織運営の専門家はいません。
そのため、取組みが中途半端になりがちで、道半ばで行き詰まったり失敗したりするケースが見受けられます。

組織改革の失敗は、クリニックや小規模の病院であれば短期間での修正が可能です。
しかし、中規模以上の病院となると、組織改革の失敗は離職率の悪化と、正常化のためのコストが大きく発生します。

もちろん、院内だけで進めて成功するケースもあります。
その際は外部への出費を最小限にできるため、とても効率的と言えます。

組織改革をコンサルティング会社に依頼する場合

一方、失敗を避ける対策として医療コンサルなどのコンサルティング会社に依頼する方法があります。
コンサルタントが理事長や院長といった経営トップへのヒアリングを何度か行い、院内の課題や組織改革が進まない原因などをあぶり出します。
それらを整理し、スタッフの意識改革、院内の組織改革に向けた対策を提案し、承認されればそれを実行していくという流れが一般的です。

医療コンサルが行なう方策としては
・従業員研修
・スタッフ教育
・院内セミナー
・報酬制度の見直し
・リストラ支援
・組織変更の支援

などになります。

コンサルティング会社に依頼して、意識改革や組織改革を成功する場合と、残念ながら期待した効果が得られずに終わるケースもあります。

では、なぜ成功するケースと失敗するケースに分かれるのでしょう?

失敗するケース

失敗する大きな要因は、院内の課題の抽出方法にあります。
つまり、病院コンサルは先述のとおり、病院トップのヒアリングから課題を明らかにします。
しかし、本質的に解決させるべき課題と、病院トップの課題認識とが異なる場合が出てくるのです。
そうした場合には誤った課題設定から施策が進められていくため、自ずと組織改革は失敗します。

経営トップの意に沿う形で進める意識改革や組織改革は、現場スタッフのモチベーションを上げるどころか、下げてしまう可能性もあります。
それは、結果として離職率の悪化を招いてしまいます。

成功するケース

一方、意識変革や組織変革が進まない、その背景にある「本質的な課題」を正しく発見し、その解決に向けた方策を打てば、組織変革は成功します。

現場スタッフのモチベーションを内発的に高め、意識改革と組織変革を実現させる「病院ブランディング」の具体的な方法については、ブログ「一般的な医療コンサルの支援内容と病院ブランディングの違い」の中で書いておりますので、ご参照ください。
一般的な医療コンサルの支援内容と病院ブランディングの違い

院内の意識改革

では、スタッフの内発的なモチベーションを促し、円滑な多職種の連携、スタッフ間の良好なコミュニケーションを生み出す意識改革と組織改革とはどのようなものか、役職別に具体的に説明していきます。

現場スタッフ(医師・看護師・薬剤師・技師・療法士 など)の意識改革

専門職の集まる医療現場では、とかく自身の専門分野にばかり目が向かいがちです。
しかしながら、専門分野のスペシャリストとしての誇りと同時に必要なのが、勤務する医療機関の一人の従業員として意識が必要です。

つまり、何かを判断するときに「組織人としての判断」と「スペシャリストとしての判断」の両方に照らして、取るべき行動を決めるといった意識です。

そのためには、病院が目指す方向性を理解し、その方向性やビジョンを日ごろから自分ゴトにしておく必要があります。

部門長(各診療部門長・師長・技師長・部長クラス など)の意識改革

部門スタッフを抱える管理職に求められる意識として「部分最適化」の意識が挙げられます。
自部門の生産性を高める、限られた人的資源でどう高効率に業務を遂行するか、という意思です。

ですが、ここで一つ問題があります。

管理職や部門長がこの部分最適化を意識しすぎるあまりに、病院全体の「全体最適化」に悪影響を与えてしまうということです。
そうした医療機関では、縦割りの意識が強く、多業種連携やスタッフ間連携が思うように進まないといった現象が生まれます。

従って、中間管理職にあたる部門長は、「部分最適化と全最適化とのバランス」を取る意識が不可欠になります。

経営層(理事長・院長・看護局長・事務局長 など)の意識改革

経営層に求められる意識は、まず「トップダウン型では十分に組織が機能しない時代になった」という認識が必要です。
病院のビジョンや経営目標を伝えれば、共有されるという認識は通用しなくなってきました。

経営層には経営の責任を担いつつも、病院の運営は上意下達ではなく、現場スタッフの主体性を高める工夫が必要です。

また、経営層には病院機能の全体最適化の舵取りが求められます。
病院全体としての機能効率など、全体観に立った判断が必要です。

組織変革の取組み事例

病院内の組織変革と医療スタッフの意識変革に取り組み、受診者の満足を格段に高め、受診率の向上を実現させた事例として岐阜県にある「みの健康管理センター」の取組みを紹介します。

みの健康管理センターは、美濃市立美濃病院が開設した健康診断と人間ドックの専門です。
開設当初より法人需要を促すなど様々な工夫で、受診を促してきました。その一方で、より受診者に満足いただける健診にしたいといった課題がありました。

そこで、いくつかのステップでスタッフの意識変革と院内の組織変革を進めました。

  1. 独自価値とビジョンを設定
  2. 院内ツールの制作
  3. ブランディングチームの結成
  4. サービスメニューの拡充
  5. 受診者向けツールの制作

これらの取組みは、全てのステップで院内スタッフが主体的に加わり、形にしていきました。

詳しくは、「みの健康管理センター」の事例ページをご覧いただければと思います。

そうした取り組みの結果、現在では受診満足度87.9%という高い評価を受けるセンターになっています。また、口コミで評判が拡散し3ヶ月待ちのコースも現れるほどです。

病院の組織改革のことならB&Cメディカルへ

勤務する医療機関の独自価値を再認識し、価値向上に向けて院内で行う取組みを「院内ブランディング」といいます。
多職種間の連携やスタッフ間の良好なコミュニケーションが医療サービスの向上に直結する医療機関にとって、「院内ブランディング」は企業以上に重要な取組みです。

B&Cメディカルでは、スタッフの内発的なモチベーションを生み出す意識変革と多業種間の円滑なコミュニケーションを可能にする組織変革をサポートしています。
詳しくは、「組織変革支援」のページをご覧ください。


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