医療機関名 | みの健康管理センター |
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所在地 | 岐阜県美濃市中央4丁目3 美濃市立美濃病院内 |
設立 | 2016年7月 |
検査内容 | 人間ドック がん検診 専門ドック(脳ドック・肺がんドック) 定期健康診断/特定健康診査/特定保健指導 協会けんぽ「生活習慣病予防健診」 就職・就学時の健康診断 各種腫瘍マーカー |
美濃市立美濃病院(岐阜県)が2016年7月に開設した「みの健康管理センター」。
待合室には長良川を眺望できる大きな窓と、待ち時間を優雅な気持ちで過ごせるよう一人掛けソファを配置するなど、健康診断に要する時間を少しで心地よく過ごせる工夫を施した健診施設です。
開設当初より法人需要を促すなど様々な工夫で、市民の受診を促してきました。一方で、より受診者に満足される健診にしたいといった課題がありました。
当社にご相談いただいた課題は大きく以下の3点です。
健診センターや医療機関の評判は口コミで広がりやすく、悪い評判などは瞬く間に広がる地域では、地域から評価されるようになることは病院経営上、非常に重要な課題になります。
これらの課題を踏まえ、院長、看護局長、事務局長など経営幹部と協議の上、「みの健康管理センターの価値向上」に向けた取組みをスタートしました。
受診者を増やす施策として、広報や広告などで認知を獲得する方法が考えられます。
地域の特性を考えた場合、認知で受診者を獲得できたとしても、そこでの実体験が満足に足るものでないとすぐに悪評判が広がる懸念があります。
そこで、まず「みの健康管理センター」の独自価値とビジョンを明確にし、そのビジョンをスタッフがセンターで体現することで、受診者から口コミで広がることをイメージしました。
健診センターのスタッフ30名が毎月ミーティングを開催。
みの健康管理センターの独自価値をスタッフ自らが設定し、その独自性を基に「地域でどのように喜ばれるセンターになるべきか」を議論しました。
計8回のミーティングを通し抽出されたキーワードから「みの健康管理センターの約束」を制定。さらに、スローガン「接遇力で選ばれる、みの健康管理センター」と「スタッフの行動指針」を設定しました。
ビジョンの実現や接遇力の向上を日々の業務で意識するための院内ツールを作成しました。
・ブランドブック
ビジョン、スローガン、ミッションを記したブランドブックを、ポケットに入る手札サイズで作成し業務中携行。
・ネームプレート
接遇力の向上に向けスタッフ各自が注力すること(笑顔、おもてなし等)をネームプレートに刻印し、自身のミッションを日々確認。
センターの価値向上に関する施策や新サービスの企画を担うチームを結成しました。チームメンバーを中心にスタッフミーティングを定期的に開催し、組織変革を推進しています。
健診の受診率が低い女性向けの健診コースや、退職後のシニア向けのコースを新たに設定しました。健診コースを選びやすくする、性・年齢に応じた健診コースなどサービスの拡充を図っています。
健診がより身近なものになるよう、みの健康管理センター独自の愛称を設定しました。
・マグネットステッカー/スタンプカード
次回の受診目安を記載したステッカーやカードを受診者に進呈し、定期的な受診を啓蒙。
・パンフレット
センターの特徴やコースを記したパンフレットを作成。
受診者を対象とした調査では、満足度87.9ポイントと高い評価を得られました。
「次回もここで受診したい」「スタッフの気遣いが素晴らしかった」「優しい対応で安心して受診できた」といった声が寄せられています。
接遇力の向上が奏功し、受診者からご家族や会社の同僚に評判が拡散しました。受診者が短期間で増加した結果、一部のコースで3ヶ月待ちの状況が生まれています。
また、院内ではスタッフの「病院やセンターへの愛着」が高まり、スタッフ主導の施策が生まれています。